【重要】ads.txtの導入方法と注意点を解説
公開日:2020/01/17 (更新日:2020/05/15)
こんにちは、株式会社Clans代表の藤田です。
本記事ではここ数年で話題になっているads.txtについて、導入方法から注意点までわかりやすく解説していきます。
導入は非常に簡単で10分もかかりません。
法人・個人問わずメディアを運営していてアドセンスやAdExchangeを利用されている方は全員対象となりますので、この機会に一緒に設定していきましょう。
目次
ads.txtとは
ads.txtは簡単に言うとメディア側のなりすましサイト対策です。
近年、他のサイトになりすまして広告を掲載しようとする悪質なサイトが増えてきました。
例えば、とある広告主が、自社の商品と相性の良いユーザーがいる有名ブログサイトに広告を掲載していると思ったら、全く関係のない別のサイト(ドメイン)に広告が掲載されていた、といった具合です。
(これは「アドフラウド」と呼ばれる問題です。)

これはメディアのブランド、さらには広告主のブランドを傷つける大きな問題で、なりすましサイトには広告を配信しないアドテクの仕組みとしてads.txtが登場しました。
もう少し具体的に解説すると、DSP(広告主側の配信プラットフォーム)がメディアの広告枠を買い付ける際に、
・そのメディアにads.txtが設置されているか
・ads.txtの中にそのDSPの記述があるか
を確認します。
その時にads.txtがない、もしくはそのDSPの記述がない場合はDSPが買い付けをしないという判断を下すことができます。

ads.txtはサイトのルートドメインにアップロードする必要があり、
という形で、ドメインの後ろに「/ads.txt」を入力すれば誰でも閲覧することができます。
例えば僕が運営しているゲーム攻略サイトでは、このように設置しています。
https://gamenoah.jp/ads.txt

DSPはこの情報を見て、「このメディアはなりすましサイトではない本物のメディアだ」と認識し、安心して広告枠を買い付けることができます。
ちなみにads.txtの記述は以下のような構成になっています。

また、2019年にアプリ用のads.txtである「app-ads.txt」が登場しました。アプリを運営されている方もぜひads.txtを導入しておくことをおすすめします。
ads.txtを導入しないとどうなる?
ここまでは広告主側の視点に立った話でしたが、次はメディア側がどのような影響を受けるかについてお話していきます。
メディアがads.txtを設置していない場合、DSPからの買い付けが停止する可能性があります。
DSPはRTBによりアドネットワークよりも高い単価で入札してくれるのが通常ですが、そのDSPからの入札がなくなるとメディアの収益が一気に下がる可能性が高くなります。
とはいえ、ads.txtをしっかり導入していれば全く問題ありません。収益性の急落を未然に防ぐためにもぜひ導入していきましょう。
ads.txtの導入方法
それでは早速ads.txtを導入していきましょう。各SSP別に解説していきます。
Google AdSense(アドセンス)
ads.txtをまだ設置されていない方は、管理画面に警告が表示されますので、「今すぐ修正」をクリックします。

「ads.txt」というテキストファイルを作成し、表示されている記述をそのままコピペしてください。
※アプリ運営者の方は「app-ads.txt」というテキストファイルを作成してください。

このようなテキストファイルができていればOKです。

あとはこのテキストファイルをルートドメイン直下にアップロードするだけです。
また、アプリ運営者の方もWebページとしてアップロードする必要があるのでご注意ください。
〇〇〇〇(ドメイン)/ads.txtに反映されていれば、作業完了です。
Google AdExchange(AdX)
法人の方はAdExchangeを利用されている方も多いと思いますが、作業は非常に簡単です。
左メニューから「管理者」 → 「Ads.txt の管理」 と移動し、「ADS.TXT ファイルを作成」ボタンをクリックするとads.txtのファイルがダウンロードすることができます。
あとはこのファイルをルートドメイン直下にアップロードするだけです。
サードパーティーのSSP
サードパーティーのSSPは事業者によって対応が異なりますが、多くは管理画面から取得することができます。
例えばfluctの管理画面では、トップページにads.txtの説明が設置してあります。

リンクをクリックするとads.txtの記述が表示されますので、これをads.txtに追加するだけです。
※追加した後、FTPなどでアップロードするのを忘れないでください。

ads.txtを導入する時の注意点
ads.txtを導入する際に1つだけ注意点があります。
それは、メディアに掲載している全てのSSPの記述を入れることです。
一部のSSPだけads.txtを導入する・・なんてことをしてしまうと、残ったSSPはDSPから買い付けされなくなり、収益性が大きく下がってしまいます。
ads.txtを導入する際は、同じタイミングで全てのSSPの記述を入れるようにしましょう。
ads.txtについてのまとめ
ads.txtは複雑な仕組みのようにも思えますが、実際は非常にシンプルで、導入も一瞬で終わります。
初心者の方はなりすましサイトの対策に必要なんだ、くらいに頭の片隅に置いておいて頂ければ大丈夫です。
ads.txtの導入について不明な点があれば、メールかTwitterのDMでお気軽にご連絡くださいm(_ _)m
それでは!